アプローチとは道路から玄関に掛けての日々通り抜ける通路であったり、お庭を巡る園路であったり、人の動く動線を誘導するものです。そのレイアウトやデザインは、お庭全体の設計において実用性を踏まえ第一に考えるものであり、景観も含めた全体を足元から飾る大変重要な要素です。ここでは弊社施工例よりそんな『アプローチ』に焦点をあてて数件の現場をピックアップし、カテゴリに分けてそのデザインの意図を解説します。
コンクリート平板によるアプローチ
タイル・高級コンクリート平板によるアプローチ
天然石によるアプローチ
コンクリート平板によるアプローチ
自然石やタイルを模したコンクリート平板（インターロッキング）は、メーカー各社から出ている多種多様な商品を取り扱っています。ベースとなる素材がコンクリートによる既製品ですので比較的コストパフォーマンスに優れ、頑丈ですのでアプローチから駐車場まで幅広くプランに取り入れています。
＜ 組み合わせデザインによるアプローチ ＞
植栽とシンメトリーを意識した空間
コンセプト：喫茶店とブティックを経営される建物入り口をエレガントな洋風スタイルでアレンジしています。
ポイント：駐車場中央のアプローチから続く40cm角のコンクリート平板を階段の縁取りにも用い、その中央を自然石調のナチュラルな平板を敷き詰めています。その間にアクセントとして細長いインターロッキングを挟み、計3種類の平板をアレンジしてエレガントな雰囲気を出しています。
ポイント：駐車場中央のアプローチから続く40cm角のコンクリート平板を階段の縁取りにも用い、その中央を自然石調のナチュラルな平板を敷き詰めています。その間にアクセントとして細長いインターロッキングを挟み、計3種類の平板をアレンジしてエレガントな雰囲気を出しています。
＜駐車場と繋がるナチュラルなアプローチ ＞
両側の植栽をイメージした空間
コンセプト：駐車場から駐輪場とその横を並走するアプローチをナチュラルで少し和モダンな雰囲気でアレンジしています。
ポイント：30cm角のコンクリート平板によるアプローチが折れ曲がり、そこからアプローチの幅を補う形で隙間に砂利を入れた緑化平板をアレンジしています。玄関両脇にやや段違いで植栽スペースを確保しているのポイントです。
ポイント：30cm角のコンクリート平板によるアプローチが折れ曲がり、そこからアプローチの幅を補う形で隙間に砂利を入れた緑化平板をアレンジしています。玄関両脇にやや段違いで植栽スペースを確保しているのポイントです。
＜ 和風な芝庭を抜けるアプローチ ＞
自然な庭石や植栽との相性も大事
コンセプト：日本庭園のアプローチをリフォームして、歩きにくく掃除も大変な飛石から、自然石調のコンクリート平板を敷き詰めることで平滑で歩きやすく掃除もしやすしアプローチとなりました。
ポイント：自然形状な平板の両際には庭石や植栽がナチュラルに噛み合わせ、自然素材とコンクリート製品が違和感なく馴染んでいます。また透水性の高いコンクリート平板ですので、石畳と違って水たまりが出来ず表面が乾いており、明るく清潔感があります。
ポイント：自然形状な平板の両際には庭石や植栽がナチュラルに噛み合わせ、自然素材とコンクリート製品が違和感なく馴染んでいます。また透水性の高いコンクリート平板ですので、石畳と違って水たまりが出来ず表面が乾いており、明るく清潔感があります。
＜ 独創的なデザインの和モダンなアプローチ ＞
和柄からヒントを得た一枚のアートのような空間
コンセプト：コンクリートの広い駐車場に挟まれたアプローチをデザイン。四角いコンクリート平板と細長い緑化ブロックの隙間には黒い玉砂利を敷いています。空間として地面の息抜きをしつつも、車や人がきちんと上を通れます。
ポイント：明るいグレーのコンクリートと黒い玉砂利とのモノトーン色のメリハリがポイント。更に建物に合わせて樹木の足元はベージュ系の砕石でアレンジしています。何より四角い平板のランダムな配置と、隙間を補う細長いスリットによるデザインが個性的です。
ポイント：明るいグレーのコンクリートと黒い玉砂利とのモノトーン色のメリハリがポイント。更に建物に合わせて樹木の足元はベージュ系の砕石でアレンジしています。何より四角い平板のランダムな配置と、隙間を補う細長いスリットによるデザインが個性的です。
タイル・高級コンクリート平板によるアプローチ
エクステリアで壁面や足元に扱う素材の中では、一番汚れくく耐久性が高いのが陶器や磁器製によるタイルです。アプローチのみならず厚みがあって車が乗り入れても大丈夫なタイルもあり、またコンクリート素材の平板のなかでも、より表面処理がリアルで上質なものもタイルと同じようにご提案しています。
＜ エレガントな階段のアプローチ ＞
鋳物の門扉やモザイクタイルの花壇がお洒落に
コンセプト：玄関ポーチを出てぐるっと180度回転する階段による高低差のあるアプローチをデザインしました。回り込むため目線が通らないため、隙間の大きな鋳物門扉で壁面や足元のデザインの連続性を生かしています。
ポイント：石調のタイルは30×60cmの長方形のものを交互に敷き詰め、段差部分には細長い段鼻タイルを用いることで、上から見下ろした場合に階段の先端が分かり易く、踏み外すことを防止しています。
ポイント：石調のタイルは30×60cmの長方形のものを交互に敷き詰め、段差部分には細長い段鼻タイルを用いることで、上から見下ろした場合に階段の先端が分かり易く、踏み外すことを防止しています。
＜ 玄関ポーチから一体感のあるアプローチ ＞
スリットからの風通しと植栽をレイアウト
コンセプト：玄関ポーチを出て道路までの高低差ある限られた空間に、個性的な囲いに植栽も豊かなデザインです。ポーチから階段のタイル、塗り壁のブロックに組み込まれたアルミスリット、植栽、とエクステリアとしてトータルコーディネイトしています。
ポイント：玄関を出て右手にタイルを切り抜いた植栽スペース、そして階段を下りたアルミポールの脚者にも植栽スペースをレイアウト。一本差し色で建てた木目調のポールもデザインのアクセントになっています。
ポイント：玄関を出て右手にタイルを切り抜いた植栽スペース、そして階段を下りたアルミポールの脚者にも植栽スペースをレイアウト。一本差し色で建てた木目調のポールもデザインのアクセントになっています。
＜ 大きな平板による高級感あるアプローチ ＞
隙間にあしらったグレーの砂利や植栽でよりお洒落に
コンセプト：天然石の駐車場とタイルの玄関階段を繋ぐ高級感あるアプローチ空間のデザイン。素材感で劣らない大判のコンクリート平板でアレンジしました。
ポイント：頑丈な平板ですので段差部分は先端を跳ね出して浮遊感あるデザインに。ちょっと錆色掛かった濃灰色の平板は45×90cm角の大きなもので存在感があります。
ポイント：頑丈な平板ですので段差部分は先端を跳ね出して浮遊感あるデザインに。ちょっと錆色掛かった濃灰色の平板は45×90cm角の大きなもので存在感があります。
＜ 和モダンな延べ段風のアプローチ ＞
自然石の飛石や人工芝との相性も良い感じに
コンセプト：日本庭園のリフォームで飛石を廃し新たにアプローチをデザインしました。既存の飛石も再利用して配置しつつ、玄関までを歩きやすいコンクリート平板でレイアウト。和風なミカゲ石の石畳による延べ段をイメージしています。
ポイント：最大60cm×1.2ｍの大きな平板を並べつつ、敢えて小ぶりな平板を組み合わせてた部分がアクセントを加えています。ちょっと錆色の入った白系のコンクリート平板が、天然石に匹敵する高級感を漂わせています。
ポイント：最大60cm×1.2ｍの大きな平板を並べつつ、敢えて小ぶりな平板を組み合わせてた部分がアクセントを加えています。ちょっと錆色の入った白系のコンクリート平板が、天然石に匹敵する高級感を漂わせています。
天然石によるアプローチ
アプローチに使うものでは最も高級素材と言える天然石。多種多様な石質から、形状でも四角く揃えられたものや自然なまま貼り合わせたり様々です。良くも悪くも自然素材ならではなランダムさがあり、その良さを生かせる空間にご提案しています。また自然石が雨や水遣り後に濡れた色合いは、人工物では叶わない深い味わいがあります。
＜ 洋風な石畳のアプローチ ＞
芝生とロックガーデンが両側を飾る空間
コンセプト：エレガントな洋風住宅のアプローチをデザイン。アプローチの建物側には和室前を飾る雑木のロックガーデンで区切られ、外壁側の広い芝庭にも樹木を沢山植えた緑豊かな園路を抜けるアプローチです。
ポイント：洋風で乱形な自然石の石畳のなか、幅1ｍ程の大判サイズのものも交えて広い空間に優雅さを出しています。両端は自然な石形状のままに芝生や庭石が入り込んでナチュラル感があります。
ポイント：洋風で乱形な自然石の石畳のなか、幅1ｍ程の大判サイズのものも交えて広い空間に優雅さを出しています。両端は自然な石形状のままに芝生や庭石が入り込んでナチュラル感があります。
＜ 細く蛇行した洗い出しのアプローチ ＞
園路に奥行き感を感じる綺麗な曲線を
コンセプト：最初に弊社でお庭を造った際には砂利のアプローチだったのですが、10年近くが経って駐車場のリフォームに合わせて園路のアプローチも玉砂利の洗い出しに変更。雑木の園路を楽しく抜けるナチュラルなアプローチです。
ポイント：中央に向かって一旦細くなる美しい曲線が奥行き感を演出。このように自由な曲線のレイアウトが出来るのも洗い出しの特徴です。また使用する砂利の大きさや色目を変えることで色々なスタイルに合わせられます。
ポイント：中央に向かって一旦細くなる美しい曲線が奥行き感を演出。このように自由な曲線のレイアウトが出来るのも洗い出しの特徴です。また使用する砂利の大きさや色目を変えることで色々なスタイルに合わせられます。
＜ 水鉢のある和モダンなアプローチ ＞
左右に庭石と植栽をアレンジした空間
コンセプト：和モダンスタイルな建築に合わせた和の佇まいあるアプローチのデザイン。道路から近い距離のなかに自然石のアプローチが左右回り道をすることで奥行き感を持たせています。
ポイント：道路側に寝かせて据えた長い石柱と、玄関脇に据えた自然石の水鉢をアレンジ。石畳に落ちる木陰も癒しの要素として加わり、日常の出入りに四季の楽しみを添えています。
ポイント：道路側に寝かせて据えた長い石柱と、玄関脇に据えた自然石の水鉢をアレンジ。石畳に落ちる木陰も癒しの要素として加わり、日常の出入りに四季の楽しみを添えています。
＜ 本格的な石畳のアプローチ ＞
両脇に和の植栽や石造物を添えつつ和モダンに
コンセプト：数寄屋門をくぐって広い和モダンな邸宅のアプローチをデザイン。角を丸めた大きい御影石の板石を複数サイズを組み合わせてモダンにアレンジしつつ、両側を飾る植栽もやや和を強めつつも雑木風で爽やかな自然感を演出しています。
ポイント：厚みと重量感を感じる豪華な石畳、そして所々飾る灯篭や水鉢などの石造物も全て国産の職人による一品です。夕方水打ち後の濡れた石畳が美しい空間です。
ポイント：厚みと重量感を感じる豪華な石畳、そして所々飾る灯篭や水鉢などの石造物も全て国産の職人による一品です。夕方水打ち後の濡れた石畳が美しい空間です。