外構・お庭づくりでお客様からご指定頂く樹種で人気No.1なのは『アオダモ』の木です。日本の山地に広く自生する落葉樹で別名『コバノトネリコ』とも呼ばれますが、何よりその自然感ある樹形や綺麗な幹肌に爽やかな透け感ある葉が人気なのかと思います。弊社でも過去より多くの庭づくりの現場で採用してきた樹種ではありますが、近年は流行し過ぎているのと値段も高くなっており、数ある落葉樹の雑木の中ではやや敬遠気味ではありましたが、楽天ショップの方でも圧倒的に人気がありますので改めて取り上げてみようかと思います。
アオダモの特徴
ひとえに『アオダモ』と言っても日本に数種類が自生しており、そのなかでも庭造りに多く流通しているのは『マルバアオダモ』でしょうか。基本的に庭づくりとしては総称して『アオダモ』でいいかと思いますが、なかでも『ヤマトアオダモ』のような成長の早い種類になると大味で繊細さに欠けた雰囲気がありますので要注意です。山で自生したものを掘り採ったいわゆる『山採り』ものが人気ですが、畑で栽培されたものも流通しています。
とにかくアオダモで人気なのは、その滑らかで繊細に曲がった自然感溢れる幹でしょう。葉に関しては基本的に下枝が無く頭上に茂った個体が多く、爽やかではありますが目隠しとしては不十分なものです。あと日向にも強く比較的逞しく、庭木として色々な用途で扱いやすい樹種です。
アオダモは四季折々の花や紅葉が好まれて選ばれるという訳ではなく、ひとつひとつに特筆すべき個性はありません。逆にその自然な野山を感じる素朴さこそが、従来の日本庭園では利用されず、近年の雑木の庭で使われるようになった樹種のひとつと言えるでしょう。
お庭でのアオダモの使用例
アオダモの木は一本一本個性的な樹形のものが多く、株立ちを中心に一本立ちの個体もあります。植える場所も選びませんので、個性的なアオダモを門周りに一本ぽつんと植えるだけで自然感のある景観をつくる事ができます。また下枝が少なく傾いた樹形の個体を更に一回り大きな常緑樹の懐に寄せ植えしたり、アオダモの懐に更に小さな樹木を添えたりと、寄せ植えにも向いている樹種です。
樹形が個性的で存在感のあるアオダモは、単独でシンボルツリーとして住宅の顔になります。ただ落葉樹であり葉も密にならず透け感があるため、目隠しを兼ねたシンボルツリーとしては向いていません。どちらかというと飾りやオブジェ的な感覚で植える事が多いでしょう。雑木のなかでは比較的高価な樹種になりますので、シンボルツリーに一本選ばれるのはいいと思います。
アオダモには単独では一見不恰好に見えるような、下枝が抜け過ぎたものや幹が傾きすぎたものも多くあります。逆にそのような個性のある樹種を上手く組み合わせることで、元からそのように寄り添って育ったかのような寄せ植えをつくることが出来ます。頭上から足元までを演出するだけでなく、秋には紅葉の色が異なる樹種を組み合わせたりとプロの腕を発揮する部分です。
アオダモの販売
弊社では年間通して常にお客様のガーデン&エクステリアの設計施工をしており、樹木はお客様の現場毎に適切なものを仕入れるだけでなく、よく使うものや気に入った樹木の個体は常に在庫して大切に管理しています。そのような中から弊社楽天ショップ『にわいろSELECT』においては全国のお客様にも樹木や鉢植えにガーデンアイテムの販売も行っています。その中でも『アオダモ』は人気ナンバーワンの植木となっており、レビューでも好評化を頂いております。
とにかく樹木というものは、アオダモに限らずまず最初から樹形の良いものを植えるべきで、あまりに若い苗木を植えてその後の成長を期待しても満足いくものに育つことは無いでしょう。高木では少なくとも背丈くらいには育ち、樹形の整ったものを見つける必要があります。またアオダモではその個性的な幹の斑模様は育った環境によるものですので、一般的なお庭の環境で斑模様が付いてくるものではありません。逆にその模様が消えてくる訳ではありませんし、樹形も植えた時点の延長線でより素敵に育ってくることをご期待下さい。そのための一本を常にお客様のために探しています。
また梱包においても限られたサイズの中で、しなやかな枝を丁寧に曲げたり縛ったりして、少しでも大きな個体を元気な状態でお届けできるよう工夫をしています。